美容師のノルマは大きく2種類!詳しく解説

お客さんと話す男性美容師

街中で呼び込みのためにチラシを配っていたり、SNSでカットモデルを募集していたりしている美容師を一度は見たことがあるのではないでしょうか。

そんな姿を見ていると美容師の仕事はノルマが大変そうに見えますが、実際のようなものが課せられていて、どのくらいキツいものなのでしょうか。

この記事ではそんな美容師のノルマに関してご紹介したいと思います。

ノルマは2種類!

多くの美容院では、現状として所属している美容師に対してノルマが課せられることが多くなっています。後ほど説明しますが、その内容は販売金額であったり、施術したカットモデルの人数であったり、成果を求める内容になっています。

しかし、法律上では成果を求めるノルマは認められていません。したがって、達成できないからと行って美容師を一方的にやめさせることはできませんが、達成できないようなことが続くと、どうしても職場に居づらくなって退職するという選択をすることが多いようです。

美容師に課せられるノルマには、美容師の立場(アシスタントやスタイリストなど)によって様々です。ここではその種類をご紹介したいと思います。

まずは、美容院に入店してからすぐのアシスタントに多く課せられるものについてあげてみたいと思います。

販売ノルマ

1つ目が販売ノルマです。これは、美容院で取り扱っているシャンプーやトリートメントなどの売上金額によるもので、シャンプーなどの施術中に一番販売しやすいためにそれらの施術を担当するアシスタントに課せられることが多いです。

場合によってはスタイリストにも課せられることがあります。これは、まだ売上に貢献することができないような立場の美容師に課せられるために、美容院によってはかなり厳しい基準であることもあるようです。

あまりにも厳しい基準が課せられている場合には、自費で商品を購入しなければならないような状況に陥ることもあり、注意が必要です。

広告ノルマ

次は、広告ノルマです。これは街中や店頭でチラシを配る枚数が課せられています。若い美容師さんがチラシを配りながら勧誘しているのは美容院の激戦区ではよく見る光景なのではないでしょうか。

アシスタントから実際にお客様を担当するスタイリストになるために課せられるのが、カットモデルノルマです。合計何人、もしくは何ヶ月連続で何人、髪の長さやスタイルなどの施術内容によって分けられている場合など美容院によって様々です。

スタイリストになると、お客様のカットに関するノルマが課せられます。

月に何人担当するなどのカットノルマが一般的ですが、美容師がお客様に指名された件数によるものを課す美容院もあります。

このときには、自分の友人などの知り合いに営業をかけたり、以前来ていたお客様に対してまた来ていただけるようメールを送ったりするなど、お客様とのコミュニケーションが重要になってきます。

また、美容師としての立場が上がるにつれて他の美容師の教育に関するものも課せられるようになる場合があります。

これらの内容から分かるように、美容師という仕事にはもちろん技術力は必要不可欠ですが、技術力が判断されるようなスタイリストという立場になる前に、コミュニケーション能力が必要であると言えるでしょう。

ノルマの長所・短所

長所は美容師の技術・対応の水準を管理できるところ

ノルマを課す理由としては、一定の水準で美容師を管理することができるという理由があります。また、安定して達成すれば昇進や歩合制による昇給などのチャンスをえることができます。また、日々の目標を明確に持つことが出来るため、美容師としての成長を感じることができ、店舗全体での一体感を持つことが出来るなどのメリットがあります。

短所は昇給・昇進に比例してノルマがきつくなるところ

しかし裏返すと、昇進や昇給すればよりキツイノルマが課せられる場合があるということでもあります。その点で新しく入店を考えている美容師にとって、なるべく避けたいものであると考えられる傾向にあるようです。

ノルマのある店舗・ない店舗

ノルマがない店に入店したいと考えている美容師が多いため、最近ではそれに対応するような求人も多く出ています。全体としては、大規模なチェーン店はノルマが存在し、個人経営の美容院では少ない傾向にあるようです。

また、美容師としてある程度の実績を積んだ後に独立し、店長やオーナーになることでノルマから逃れることもできますが、その分それ以上に重い、経営における責任がついてまわることにもなります。

転職前にノルマの有無を確認しておこう!

美容師になるにあたって課せられることのあるノルマについてご説明しました。美容院によってもその制度は様々で、ノルマ自体も必ずしも悪いものであるとは言えません。

しかし、異常な基準のものを課しているような店舗もあり、それによって美容師の離職率が高くなってしまっていることも事実です。

美容師として働きやすい店舗に入店するためにも、ぜひノルマの有無やそれによる給与制度などをしっかり調査した上で、ご自分が美容師として働きやすい環境を選ぶようにしましょう。